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チャイルドマン教室

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チャイルドマン教室(チャイルドマンきょうしつ)は、《牙の塔》の専門クラスのひとつ。

概要[編集]

大陸最強と謳われる黒魔術士チャイルドマン・パウダーフィールドが教師を務める教室。赤光帝37年頃に発足。チャイルドマンの「後継者」を育成するために設立されたと言われている。

生徒数は7人。多くの意味での「問題児」が集まっているのが特徴。教師自身が《塔》外へ出ることが多く、また基本的に教室長のフォルテ・パッキンガムが《塔》に不在の日も授業を行わないため、まともに授業がある日は少ない。7人の生徒のうち5人が上級魔術士の資格を得ている。教室の特性故、執行部は必要以上にチャイルドマン教室を優遇しているため、他教室の生徒から目の敵にされることもしばしばある。

歴史[編集]

《牙の塔》で育った優秀な魔術士たちが次々と王都の宮廷魔術士《十三使徒》にスカウトされて流出していく中、およそ20年前、王都の魔術士養成学校(通称「スクール」)は、プルートーという稀代の傑物を独自に育成することに成功し、「大陸黒魔術の最高峰」と誇っていた《牙の塔》は、その存在意義を大いに揺るがされた。

権威を削がれ窮に瀕していた《牙の塔》に、突如として現れたのがチャイルドマン・パウダーフィールドと名乗る若年の魔術士で、《塔》の最高執行部は当時若干20歳のこの身元不詳の青年を、即座に教師として採用した。これは、200年前にチャイルドマンが天人イスターシバと結んだ盟約である「キエサルヒマ大陸の後継者を見つけ出す」という使命が、《塔》の最優先課題である「強力な魔術士の発掘による権威回復」と利害が一致したためである。執行部は《塔》の各教室から特に卓抜した才能を秘めた生徒をピックアップし、新たに創設した特別教室へと集め、「チャイルドマン教室」が発足された。

生徒一覧[編集]

年齢順。※は上級魔術士資格保有者。

指導方針[編集]

チャイルドマンの7人の弟子たちは、師が持つ技能と知識の一端を切り分けるかのようにして受け継いでいる。これは一説によると、チャイルドマン自身の能力があまりにも強大かつ広範で、生徒たちは誰一人として師を超えるどころか追いつくことすらできず、一人の生徒に師の持つ技術の全てを受け継がせることは不可能と判断されたためと言われている。

フォルテは「ネットワークを管理する技術」、レティシャは「戦場で生き延びる術」、アザリーは「天人種族遺跡遺産の知識」、コミクロンは「医療技術」、ハーティアは「ネットワークを補佐する(ゴーストを排除する)技術」、オーフェンは「チャイルドマンの技」、コルゴンは「チャイルドマンの力」をそれぞれ継承したとされる。

この指導の実体は、それぞれの個性をのばすという方針をとったに過ぎない。チャイルドマンの狙いは自分の後継者たる超人を生み出すことではなく、それぞれが来るべき時が来た時に立ち上がり、それぞれの役割を全うする、すなわち人間を組織して戦うことを破滅を打開するための選択肢とすることだった。

教室の解散[編集]

赤光帝42年にアザリー、キリランシェロが相次いで《塔》を出奔。その後レティシャは《塔》を離れて私塾を開き、ハーティアは46年頃に同盟司書官としてトトカンタ支部に配属された。

赤光帝47年、トトカンタで展開されたアザリー討伐作戦においてコミクロンが死亡、チャイルドマンが行方不明となった(後に死亡と判明)。またその直後にはコルゴンも行方不明となり、事実上チャイルドマン教室は解散状態となった。しかし、チャイルドマンの死は当時フォルテやラモニロックネットワークをもってしても掴めなかった事実であったため、《塔》執行部は彼を行方不明扱いとして処理した。よって、以後も《塔》にはチャイルドマン教室が残されたままとなり、フォルテが教師代理として教室を維持することになった。かつて教室だった部屋は、現在は彼の執務室として使われている。

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