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魔術士オーフェンはぐれ旅

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{{シリーズ情報
|タイトル = 魔術士オーフェンはぐれ旅
|著者 = [[akita:秋田禎信|秋田禎信]]
|イラスト = [[akita:草河遊也|草河遊也]]
|分類 = 文庫版
|レーベル = [[akita:富士見ファンタジア文庫|富士見ファンタジア文庫]]
|刊行開始 = 1994年5月
|刊行終了 = 2003年9月
|刊行巻数 = 全20巻
|発行 = [[akita:富士見書房|富士見書房]]
|分類2 = 新装版
|レーベル2 = [[akita:TOブックス|TOブックス単行本]]
|刊行開始2 = 2011年9月
|刊行終了2 = 2012年6月
|刊行巻数2 = 全10巻
|発行2 = [[akita:TOブックス|TOブックス]]
|分類3 = 電子書籍版
|刊行開始3 = 2011年12月
|刊行終了3 = 2012年9月
|刊行巻数3 = 全10巻
|発行3 = [[akita:TOブックス|TOブックス]]
}}

『'''魔術士オーフェンはぐれ旅'''』(まじゅつしオーフェンはぐれたび)は、[[akita:秋田禎信|秋田禎信]]のライトノベル『[[魔術士オーフェン]]』の長編シリーズ。イラストは[[akita:草河遊也|草河遊也]]。

1994年5月から2003年9月にかけて[[akita:富士見ファンタジア文庫|富士見ファンタジア文庫]]([[akita:富士見書房|富士見書房]])より全20巻が刊行され、2011年12月から2012年6月にかけて[[akita:TOブックス|TOブックス]]より[[#新装版|新装版]]が全10巻で刊行された。

現在、『はぐれ旅』の続編にあたる同名の[[魔術士オーフェンはぐれ旅 (新シリーズ)|新シリーズ]]が[[akita:TOブックス|TOブックス]]より刊行中。

==概要==
『[[魔術士オーフェン]]』シリーズの本編にあたる文庫書き下ろしの長編。1994年5月に発売された第1巻『[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が呼び声に応えよ獣|我が呼び声に応えよ獣]]』に始まり、2003年9月に発売された第20巻『[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が聖域に開け扉(下)|我が聖域に開け扉(下)]]』をもって完結した。『[[akita:ドラゴンマガジン|月刊ドラゴンマガジン]]』連載の短編シリーズ『[[魔術士オーフェン・無謀編]]』と並行して展開され、両編合わせて1000万部以上を売り上げる大ヒットを記録した。

物語の舞台は産業革命後のヨーロッパの風情<ref>当初は「19世紀のイギリスくらいのイメージ」で描かれている。</ref>を漂わせる異世界「[[キエサルヒマ大陸]]」。ストーリーは主人公[[オーフェン]]とその仲間たちの旅の道程とともに展開し、第1巻から第10巻までを'''第一部'''「'''西部編'''」、第11巻から第20巻までを'''第二部'''「'''東部編'''」と呼称する。第一部は全体的に明るくギャグテイストを織り交ぜつつ進行するのに比べ、第二部はシリアスかつハードな展開に比重が置かれている。また、第一部の番外編的エピソードとして、[[akita:角川mini文庫|角川mini文庫]]([[akita:角川書店|角川書店]])の『[[魔術士オーフェンまわり道]]』シリーズがある。

シリーズ完結後に作者自らが語った裏話<ref>[http://www.motsunabenohigan.jp/oldnote/200809nt.htm 『モツ鍋の悲願』雑記 2008.09.28.]より</ref>によると、『はぐれ旅』の設定はシリーズ完結時点で既に'''第四部'''あたりまで構想されていたことが明らかにされ、後に後述の「'''新シリーズ'''」として作品化された。また、長らく絶版状態となっていた『はぐれ旅』旧シリーズも『[[#新装版|新装版]]』として再刊行された。

===後日談・新シリーズ===
{{Main|魔術士オーフェンはぐれ旅 (新シリーズ)}}

シリーズ完結から5年を経た2008年9月、作者の公式ウェブサイト『[[akita:モツ鍋の悲願|モツ鍋の悲願]]』において、『はぐれ旅』の'''後日談'''にあたる書き下ろし長編『[[あいつがそいつでこいつがそれで]]』が、2009年4月まで不定期に連載された。連載中に寄せられた大きな反響を受け、当初は予定されていなかった書籍化が急遽決定し、2009年12月、新たに書き下ろされた新作の後日談や、未収録作品などがセット収録された『[[akita:秋田禎信BOX|秋田禎信BOX]]』が、[[akita:TOブックス|TOブックス]]より完全予約限定生産で発売された。

2011年3月、後日談のさらに後のエピソードとなる'''第四部'''が、TOブックスより「'''新シリーズ'''」として再始動することが発表された。

===新装版===
『'''魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版'''』(まじゅつしオーフェンはぐれたび しんそうばん)は、2011年9月から2012年6月にかけて、TOブックスより刊行された『はぐれ旅』旧シリーズの新装版。文庫版2冊分を1冊にまとめた全10巻で構成され、判型や装丁は新シリーズの単行本に準拠されている。新たな書き下ろし等の追加は無いが、旧版に収録されたイラストは復元処理を施された原画から完全収録されている。

新装版シリーズの全巻購入特典として、『[[魔術士オーフェン・無謀編]]』文庫版に収録された『[[プレオーフェン]]』シリーズ(全13話)を1冊にまとめた単行本『[[魔術士オーフェン・プレ編]]』の応募者全員サービスキャンペーンが実施された。

===電子書籍版===
{{Main|魔術士オーフェンはぐれ旅 (電子書籍版)}}

上記新装版の電子書籍版。2011年12月から2012年9月にかけて刊行され、PC、iOS、Android、SonyReader等の電子ブックリーダーに対応する。なお、電子書籍版では上記『プレ編』のキャンペーンは適用されないことに注意。

==ストーリー==

===第一部===
主人公の青年[[オーフェン]]は、[[キエサルヒマ大陸]]西部の街[[トトカンタ]]の裏町を根城にする冴えないモグリの金貸しだが、その実体は大陸黒魔術の最高峰《[[牙の塔]]》を出自とする凄腕の[[黒魔術士]]である。ある日、そんなオーフェンが抱える顧客の一人、[[地人種族|地人]]の[[ボルカノ・ボルカン]]が、借金返済のための儲け話を持ってオーフェンの元に現れる。渋々その話に乗ることにしたオーフェンは、トトカンタ有数の名家として知られる「エバーラスティン家」を訪問するが、そこにはかつて彼の人生を大きく変える原因となった尋ね人、義姉[[アザリー]]との運命的な再会が待ち受けていた。

アザリーに別れを告げたオーフェンは、魔術の弟子入りを志願してきた宿屋の息子[[マジク・リン|マジク]]と、エバラーラスティン家のじゃじゃ馬娘[[クリーオウ・エバーラスティン|クリーオウ]]を引き連れ、借金を踏み倒して逃亡した地人兄弟を追ってトトカンタを旅立つ。こうして幕を開けたオーフェンの「はぐれ旅」だが、一行は行く先々で厄介な事件に巻き込まれる。そして故郷[[タフレム]]で再びアザリーと相まみえたオーフェンは、彼女の導きに誘われるまま大陸北端の街、[[キムラック教会]]総本山を目指す。そこで一行は、太古の時代よりキエサルヒマを脅かし続ける「破滅」そのものと直面する。

===第二部===
[[キムラック]]で[[運命の女神]]を道連れに[[アイルマンカー結界]]の外へと消え去った[[アザリー]]の行方を探る[[オーフェン]]は、[[ドラゴン種族]]の[[聖域]]と抗争を繰り広げる「[[最接近領]]」なる謎の勢力と接触する。聖域から外界へ送り出される「[[ドッペル・イクス]]」と呼ばれる刺客たちとの熾烈な戦いを経て、オーフェンは聖域に関わる者たちを苛む絶望の真相へと迫っていく。

破局へのカウントダウンが刻一刻と進む中、ついに聖域の中枢に集うオーフェンとその家族たち。アザリーに最後の選択を委ねられたオーフェンは、逃れ得ない絶望に対する究極の決断を下す。

==登場人物==
{{Main|魔術士オーフェンはぐれ旅の登場人物}}

==既刊一覧==
===富士見ファンタジア文庫===
{| class="wikitable nowrap"
!巻
!タイトル
!発売日
!頁数
!価格
!ISBN
|-
| class="center" |1
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が呼び声に応えよ獣]]
||1994年5月12日
||262p
||{{税|560円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2564-0}}}}
|-
| class="center" |2
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が命にしたがえ機械]]
||1994年9月9日
||251p
||{{税|480円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2585-3}}}}
|-
| class="center" |3
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が胸で眠れ亡霊]]
||1995年1月11日
||265p
||{{税|480円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2608-6}}}}
|-
| class="center" |4
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が森に集え狼]]
||1995年5月19日
||271p
||{{税|480円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2627-2}}}}
|-
| class="center" |5
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が過去を消せ暗殺者]]
||1995年10月20日
||293p
||{{税|520円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2650-7}}}}
|-
| class="center" |6
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が塔に来たれ後継者]]
||1996年4月19日
||291p
||{{税|520円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2680-9}}}}
|-
| class="center" |7
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が遺志を伝えよ魔王]]
||1996年8月20日
||250p
||{{税|480円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2697-3}}}}
|-
| class="center" |8
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が聖都を濡らせ血涙]]
||1997年1月20日
||246p
||{{税|480円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2729-5}}}}
|-
| class="center" |9
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が神に弓ひけ背約者(上)]]
||1997年6月20日
||254p
||{{税|480円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2750-3}}}}
|-
| class="center" |10
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が神に弓ひけ背約者(下)]]
||1997年10月17日
||345p
||{{税|560円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2811-9}}}}
|-
| class="center" |11
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が夢に沈め楽園(上)]]
||1998年4月24日
||212p
||{{税|460円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2850-X}}}}
|-
| class="center" |12
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が夢に沈め楽園(下)]]
||1998年10月21日
||318p
||{{税|520円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2883-6}}}}
|-
| class="center" |13
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が運命導け魔剣]]
||1999年4月16日
||221p
||{{税|460円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2883-6}}}}
|-
| class="center" |14
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が心求めよ悪魔]]
||1999年10月19日
||221p
||{{税|460円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2925-5}}}}
|-
| class="center" |15
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が絶望つつめ緑]]
||2000年4月26日
||277p
||{{税|480円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-2964-6}}}}
|-
| class="center" |16
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が戦場に踊れ来訪者]]
||2001年1月18日
||222p
||{{税|460円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-1319-7}}}}
|-
| class="center" |17
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が庭に響け銃声]]
||2001年8月20日
||251p
||{{税|480円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-1368-5}}}}
|-
| class="center" |18
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が館にさまよえ虚像]]
||2002年3月20日
||278p
||{{税|480円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-1416-9}}}}
|-
| class="center" |19
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が聖域に開け扉(上)]]
||2003年3月20日
||257p
||{{税|520円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-1502-5}}}}
|-
| class="center" |20
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 我が聖域に開け扉(下)]]
||2003年9月20日
||326p
||{{税|580円}}
||{{small|{{ISBN|4-8291-1557-2}}}}
|}

===TOブックス単行本===
{| class="wikitable nowrap"
!巻
!タイトル
!発売日
!頁数
!価格
!ISBN
|-
| class="center" |1
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版1]]
||2011年9月24日
||509p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-73-7}}}}
|-
| class="center" |2
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版2]]
||2011年10月25日
||535p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-76-8}}}}
|-
| class="center" |3
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版3]]
||2011年11月25日
||585p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-77-5}}}}
|-
| class="center" |4
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版4]]
||2011年12月25日
||495p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-78-2}}}}
|-
| class="center" |5
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版5]]
||2012年1月25日
||599p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-79-9}}}}
|-
| class="center" |6
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版6]]
||2012年2月25日
||529p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-80-5}}}}
|-
| class="center" |7
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版7]]
||2012年3月25日
||437p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-81-2}}}}
|-
| class="center" |8
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版8]]
||2012年4月25日
||495p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-82-9}}}}
|-
| class="center" |9
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版9]]
||2012年5月25日
||527p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-83-6}}}}
|-
| class="center" |10
||[[魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版10]]
||2012年6月25日
||583p
||{{税|1500円}}
||{{small|{{ISBN|978-4-904376-84-3}}}}
|}

==備考==
*第1巻『我が呼び声に応えよ獣』は当初は1話完結の物語として執筆されたが、その後間もなくシリーズ化を打診され、それを受けてシリーズの設定や世界観も改めて練り直されたため、1巻とそれ以降で造形が異なる部分もある。

==脚注==
<references />

==関連項目==
*[[魔術士オーフェン・無謀編]] (短編シリーズ)
*[[魔術士オーフェンまわり道]] (番外編シリーズ)
*[[魔術士オーフェンはぐれ旅 (新シリーズ)]] (後日談シリーズ)

{{魔術士オーフェンシリーズ}}
{{秋田禎信}}

[[Category:魔術士オーフェンシリーズ]]
[[Category:魔術士オーフェンはぐれ旅|*]]

{{DEFAULTSORT:ましゅつしおおふぇんはくれたひ}}
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