概要
聖域のドラゴン種族と抗争を繰り広げる勢力「最接近領」の主。貴族連盟が擁する対聖域の切り札と言われている。側近の白魔術士ダミアン・ルーウ、大陸最高の暗殺技能者ユイス(=コルゴン)、ウィノナを筆頭とする数多くの非公式騎士たちを手勢として抱え、聖域が送り出す対外エージェント「ドッペル・イクス」たちと暗闘を行って来た。
アルマゲストの正体は、ダミアン・ルーウによって造り出されたネットワークに根ざす擬似人格(人工知能のようなもの)で、「人類の守護者」たる理想が凝縮された「肉体を持つゴースト」である。その存在意義は「キエサルヒマ大陸における全ての人民の生命を護る」という一点のみに集約され、アイルマンカー結界の縮小という大陸の大部分を切り捨てる方針を採ろうとした聖域に対しては断固として対立する構えを取った。
アルマゲストは大陸に降臨しつつある運命の女神という破滅に対し、「神殺しの魔王」スウェーデンボリーの召喚によってこれを退け、その後結界を綻びの無い完全なものへと再構築するというプランを立てた。この計画では当初、コルゴンを召喚の媒介とする予定だったが、自らが魔王(=神)に成り代わろうと企むコルゴンの野心を見抜き、その役割を「同質で正逆」のオーフェンへと挿げ替えた。
聖域の第二世界図塔に赴いたアルマゲストは、アザリー、ロッテーシャと共にスウェーデンボリーの召喚に全ての力を注ぎ、最後には跡形もなく消滅した。
人物
人類の守護者としての理想をそのままに具現化するように生み出されたため、指導者として理想的な意志と風格を漂わせている。だからといって人間的な感情が皆無という訳では決してなく、人間の理想を具現化した自分と現出した神々を重ね合わせ、先代領主であるチャイルドマンに先見性において一歩及ばなかった事に若干の悔しさを漏らす一面もあった。
技能
肉体がネットワークと直結しているため、必然としてネットワークを操作する技法に極めて長けている。知覚の速度が現実の時間の流れを超えることすらあり、すなわち未来を予知することも可能である。ゴーストの肉体は致命的なダメージを受けても容易に自己修復が可能なため、その生命は半永久的に不滅と言える。またアルマゲストの発する言葉はまさに人間にとっての「理想」であり、聞く者を心酔させ、まるで精神を支配するかのように人心を掌握する。それゆえか本人はその力を危険と捉えているフシがあり、完全に支配しようとはせず、忠誠を誓うか否かはあくまで相手の自主性に任せている。
聖域がネットワークを使って製造した召喚装置であるロッテーシャとは同質の存在とも言える。
関連人物
- チャイルドマン・パウダーフィールド - 先代領主
- ダミアン・ルーウ - 部下、創造主
- ユイス(=コルゴン) - 部下、友人
- ウィノナ - 部下
登場作品
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