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ハーティア

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プロフィール
種族 人間種族 (男)
人種 黒魔術士
出身地 タフレム市
誕生年 赤光帝27年
年齢 15歳 - プレ編
20歳 - はぐれ旅
43歳頃 - 新シリーズ
血液型 B型[1]
身長 165cm[1][2]
体重 56kg[1][2]
声優 置鮎龍太郎 / 野田順子

ハーティアハーティア・アーレンフォード)は、キエサルヒマ大陸黒魔術士、政治家。《牙の塔チャイルドマン教室出身。大陸魔術士同盟トトカンタ支部の司書官、支部長を経て、新シリーズではトトカンタ魔術士同盟の代表兼議員。

通称「トトカンタの魔王」。またの名を「ブラックタイガー」。

概要[編集]

トトカンタ市大陸魔術士同盟支部に勤める魔術士。赤毛とそばかすが特徴。《牙の塔》出身でオーフェンとは同世代のクラスメイトであり、自称・オーフェンの「ライバル」で「親友」。

経歴[編集]

タフレム生まれの孤児。《塔》に入門後、チャイルドマン教室に引き上げられ、約半年だけ年下[3]キリランシェロと親友とも呼べる間柄となる。軽い性格が災いしてか、教室ではアザリーやレティシャによる被害を一番多く受ける。

何事にも「本番に弱い」という一面を持ち、いざという時に実力を出し切れない傾向があったため、キリランシェロが《塔》にいた頃の成績は常に二番手という位置に甘んじていた。恋愛に対しては非常に軽薄で、新しいガールフレンドを作っては2週間と持たずに振られるということを日常的に繰り返していた。

教室を出た後、トトカンタ市大陸魔術士同盟支部に司書官として配属される。配属された当初は慣れない土地という事もあって周囲と馴染めず、退屈さに任せて無駄に時間を潰す日々を送っていた。そんなある日、派遣警察官ダイアン・ブンクト王都メベレンストで起きた捜査官殺人事件の解決のため、捜査協力を要請しにやってくる。最初は乗り気でなかったが、支部で退屈な日々を送るのもどうかと思い、引き受ける事にした。

はぐれ旅[編集]

師であるチャイルドマン・パウダーフィールド(精神はアザリーと入れ替わっている)の要請を受け、彼が統率するアザリー討伐部隊に徴用される。その立場上、アザリーを救うことを第一に考えていたオーフェンとは対立を余儀なくされる。「ブラックタイガー」に扮してオーフェンに接触し、最後まで彼の行動を妨害した。後にフォルテから事の真相と顛末を聞かされるまで、自分がアザリーに騙され、利用されていたことは知る由も無かった。

以降は物語の蚊帳の外に置かれていたが、約半年後の『我が聖域に開け扉(上)』で再登場。東部で聖域勢力とオーフェン、《十三使徒》らの攻防が繰り広げられる最中、突然ハーティアのアパートに現れたアザリーは、コルゴンに対する布石としてハーティアを聖域の内部へと手引きする。不本意ながらも、アザリーとコルゴンの共通の目的である聖域の制圧と第二世界図塔の開放に助力し、その上でオーフェンとコルゴンの衝突を止めるという自ら課した役割を果たそうとした。その役割は、図らずもロッテーシャの囮となる形で果たされた。

その後[編集]

貴族連盟大陸魔術士同盟が対立状態に入ると、プルートーキエサルヒマ大陸の全魔術士に対して《牙の塔》への召集を呼び掛けたが、ハーティアはこの召集に応じることなく、自らの手勢と共にトトカンタに残り、空席となった支部長の座に収まる。混迷を深めるキエサルヒマ情勢を虎視眈々と俯瞰しながら、騎士軍の襲撃に際しては率先して対応を行い、その功績でトトカンタ行政にも顔を利かせ始める。また、この頃から家名「アーレンフォード」を名乗る。

キエサルヒマ内戦終結後は大陸魔術士同盟からの離脱を宣言。魔術士同盟トトカンタ支部を「トトカンタ魔術士同盟」として編成し直し、自らはその代表に就任した。

新シリーズ[編集]

『第四部』ではトトカンタ魔術士同盟の代表を務める傍ら、政治家として議員も務めている。しかし、キエサルヒマ内戦時の狡猾な立ち回りから「戦争を食い物にした悪魔」と後ろ指を指され続け、オーフェン同様に「魔王」と称されている。

現在も結婚はしておらず家族はいないが、常に数名の弟子を取って教育し、その中で優秀な者は側近として重用している。

裏町の荒くれ魔術士が暴れだした時などには、ブラックタイガーのコスチュームを身に纏って鎮圧に赴くこともある。

人物[編集]

学生時代からノリの軽い性格で、女に対しては惚れっぽく、事あるごとに気に入った女に声をかけていた。しかし、女の心理に疎いという致命的な弱点を抱えており、2週間足らずで別れを言い渡される事も珍しくない。一方で、野良犬と死闘の末に友情を深め合うという妙な一面もあった。

オーフェンに対しては非常に複雑な感情を持っているようで、学生時代は常にオーフェンの次という立場に歯痒い思いを募らせ、いざ居なくなると今度はショックのあまり勉学に身が入らなくなり、大陸魔術士同盟トトカンタ支部に転属する際の採用試験でも苦労を強いられた程だった。

アザリーに対しては5年前まではただの怖い先輩でしかなかったが、オーフェンが自身の出奔と同盟からの除名等によって魔術士としての未来を断たれた原因を生み出した事に激しい憤りを感じ、フォルテから師チャイルドマンの死の真相を告げられてからは更に怒りを深め、その怒りは5年ぶりに「対面」した時には彼女が精神体であるにも関わらず殴りかかった程だった。

自己顕示欲が強く、アクの強いコスプレじみた変装を好む。性格的に補佐役に収まらず、本人も誰かの「次」に甘んじているつもりもないが、感情と行動を切り離す精神力が強かったため、何事にも割り切って行動していた。

『第四部』ではトトカンタ魔術士同盟の代表を務め、政治家としても精力的に活動しているために「戦争を食い物にした悪魔」と揶揄されているが、オーフェン達旧友との縁は切れていない模様。基本的な性格は変わっていないが、年齢を重ねた分だけ薄情なところは強くなったらしい。ただし、正体を隠してとはいえ根気よく弟子を指導するなど、師匠としては面倒見がいい模様。

技能[編集]

《牙の塔》時代は、学年内ではオーフェンに次ぐ高成績を修め、単純な魔術の威力に限ればオーフェンと互角かそれ以上(オーフェン自身の評)の使い手とも言われていたが、本番に弱いという性格的な問題から常に次席を維持していた。しかし、チャイルドマンの評によれば、戦闘において必要以下の力しか出さずに、天性の反射神経と柔軟さで対応する癖がハーティアにはあったらしい。[4]あいにくな事に、魔術の強さのみを重視しがちな《牙の塔》において彼の本当の実力は認知されにくく、《塔》からの評価も本来のそれよりも何段階か低いものであったと推測される。オーフェンが《塔》を出奔してからはいまいちぱっとせず、教室の解散後は同盟支部の一職員という平凡な役職に収まっている。

感情と行動を切り離す精神力に長け、チャイルドマンからはチャイルドマン・ネットワークの補佐としての能力であるゴーストの排除技術を受け継ぐ。しかし、本人の自己顕示欲が強く、とても補佐役には収まらない性格であるとも言われているが、あえてそうしたのは対照的な術者であるフォルテの補佐に就ける事で自身の資質を自覚させようというチャイルドマンの教育方針による。

アザリーの評価では必要な事を完遂する実行力ではオーフェンやコルゴンに並ぶとされていた。

ブラックタイガー[編集]

ハーティアは、天人種族の遺産である漆黒のマント・マスク・鎌の3つのアイテム(ブラックタイガーのパーツ)を身に纏うことで、正義の魔人「夢魔の貴族(ナイトメア・ブラッド)ブラックタイガー」へと変身する。ブラックタイガーは沈黙魔術の力によって空を自在に飛行し、炎を纏った「牛[5]」を召喚する能力を操ることができる。

ブラックタイガーのパーツは、学生時代のハーティアが調査任務のために訪れたある天人種族の遺跡の内部で偶然発見したもので、その後に起こった一騒動の成り行きの末に、パーツとの「契約」に合意したことでハーティアの所有物となった(ただし、おそらく貴族連盟の認可は得ていないと推察されるので、遺産の隠匿と無断使用に該当すると思われる)。

天人種族の始祖魔術士オーリオウルが命を落とした後、遺産に残されていた沈黙魔術の力も失われたため、ブラックタイガーのパーツも単なる扮装のコスチュームになってしまったと思われる。

ちなみに「ブラックタイガー」は『オーフェン』の世界においても海老の品種の一つとして認知されており、クリーオウからは「海老男」と呼ばれた。

黒魔術[編集]

関連人物[編集]

声優[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c エンサイクロペディア魔術士オーフェン
  2. ^ a b データは15歳時のもの
  3. ^ エンサイクロペディア魔術士オーフェン』にて、ハーティアがしし座、キリランシェロはみずがめ座とある。
  4. ^ これはハーティアの周りが化け物級の魔術士揃いだったことも関係しており、自分が最強になって君臨するよりも、のらりくらりと格上の敵をいなす機知を身に着けるほうが得であることを早くに気付いていたため。
  5. ^ ちなみにエビの一種であるブラックタイガーの正式名称は「牛海老」である。

登場作品[編集]

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